一笑図
商品番号:5175

一笑図

竹内 栖鳳
230,000

作品概要

略歴
竹内 栖鳳 - たけうち せいほう (1864~1942)
元治元年11月京都御池通油小路に生まれる。本名恒吉。生家は料亭で、父は栖鳳に家業を継がせようとしたが、姉が家業を継ぐ決意で父を説得し、栖鳳の画道精進が始まる。はじめ土田英林に師事したが、明治14年四条派の幸野楳嶺の画塾に入門、棲鳳の雅号を受ける。翌15年に第1回内国絵画共進会で「雁に双鶴」「瀑布」が入選。17年第2回内国絵画共進会に「山水」「花鳥」で褒状を受けたのをはじめ、多くの内外博覧会や共進会で受賞して、京都青年画家の花形となった。明治33年渡欧、西洋の美術を吸収し、翌年帰国して号を栖鳳と改めた。明治40年第1回文展に審査員となり、以後第12回展までその任に当たったが、その間大正2年に帝室技芸員、8年に帝国美術院会員に推挙された。また、明治42年~大正13年まで京都市立絵画専門学校教授をつとめ、昭和12年第1回文化勲章受章者となったほか、フランス勲章、ハンガリー再興美術賞、ドイツゲーテ名誉賞を受けた。昭和17年湯河原の別荘で死去。享年78才。
本紙
絹本(尺八立)
サイズ
【本紙】幅 50.5 × 高さ 139cm
【総丈】幅 65 × 高さ 224cm
軸先
象牙
共箱・二重箱
備考
●年中掛けとしてお楽しみいただけます。
●本作《一笑図》は、近代日本画の巨匠・竹内栖鳳先生が、古典画題を自身の写生精神によって新たな境地へと昇華させた一幅です。
●画題の「竹に犬」は、文字通り「竹の下に犬」と書いて“笑う”となることにちなむ、古来より親しまれてきた主題です。
この語呂の妙は、文人たちの遊び心をよく伝えるものであり、同時に竹の象徴する清節と、犬の象徴する忠実・無垢が響き合う、東アジア絵画らしい含蓄を備えています。
その起源は中国宋代の文人・蘇東坡が最初に描いたと伝えられ、日本でも江戸期以降、吉祥性と親しみを兼ね備えた画題として広く受け継がれてきました。
●栖鳳先生は、この古典的主題に写生の確かさと温かな情感を重ねています。
竹は簡潔な墨線で静謐を湛え、葉の重なりや節の間隔に文人画の清雅が漂います。
一方、子犬の描写には栖鳳特有の観察眼が生かされ、毛並みの柔らかさや体温を感じさせる量感、そしてふと見上げる瞬間の表情が、写実と情感の均衡の中で丁寧に表されています。
題名の「一笑」は、画中の子犬の表情に呼応して、鑑賞者が自然と微笑みを返すという情景を示唆しています。
竹の静けさと子犬の無垢なまなざしが画面の中で調和し、古典の象徴性と近代日本画の生命感が穏やかに溶け合うことで、作品全体にやさしい微笑の気配が満ちています。
本作は、栖鳳先生が古典主題を単に踏襲するのではなく、そこに近代的な感性と温かな人間味を与えたことを示す好例であり、飾る空間に静かな品格と和やかな情趣を添える一幅といえます。
状態
本紙・表装共におおむね良好です。
裏面上部に汚れがありますが、鑑賞には問題ない箇所です。

詳細写真

Detail

本紙・表装共におおむね良好です。
裏面上部に汚れがありますが、鑑賞には問題ない箇所です。
共箱・二重箱
【箱の表面】
【箱の裏面】

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